ステラルーメン(XLM)は2014に生まれた仮想通貨で、2022年9月21日時点で時価総額ランキング28位を誇る主要な仮想通貨のひとつです。
この記事ではそのステラルーメンの特徴や、今後の値動きの見通しなどを解説します。
この記事の要点
- ステラルーメンは新興国での金融包摂達成を目的につくられた仮想通貨
- 数年単位で見ると、まだこれからも価格の上昇が見込まれる
- ステラルーメンを買うなら、コインチェックでの入手が最適
仮想通貨ステラルーメン(XLM)とは?
通貨名 | ステラルーメン |
シンボル・単位 | XLM |
ブロックチェーン | ステラ(Stellar) |
現在の価格(2022年9月現在) | ¥14.72 |
時価総額(2022年9月現在) | ¥372,246,890,481 |
時価総額ランキング(2022年9月現在) | 28位 |
公式サイト | Stellar公式サイト |
購入可能な取引所 | コインチェック等 |
ステラルーメンは2014年に、リップルの開発者の一人でもあるジェド・マケーレブ氏が中心となって開発された仮想通貨です。
ステラルーメンは、「新興国における個人間の送金取引を、円滑におこなえるようになること」を目的として開発されました。
日本を含む先進国では、銀行で預金・送金などの金融サービスを当たり前に享受しています。
しかし新興国では、銀行口座を持てない人々も多くいます。
そういった人々への金融包摂(すべての人々が金融サービスの恩恵を受けられるようにすること)を達成するための解決策ととして、ステラルーメンはつくられました。
そのため2014年の初上場も、アメリカやヨーロッパ諸国のような金融大国ではなく、南米ブラジルに始めてつくられた仮想通貨取引所からでした。
その後5年の時を経て、2019年7月には日本の仮想通貨取引所であるコインチェックで上場を果たしています。
ステラルーメンの特徴
ステラルーメンの主な特徴は次のとおりです。
ステラルーメンの特徴
- マイニングが存在しない「中央集権的」な仮想通貨
- 高速・低コストな国際送金を実現させる「ブリッジ通貨」
- 2019年にバーン(焼却)を実施した
マイニングが存在しない「中央集権的」な仮想通貨
ステラルーメンおよびブロックチェーンのステラは、非営利団体のステラ財団が開発・運営をおこなっています。
また、ビットコインのマイニングのような仕組みがなく、ステラ財団から全数量がすでに発行済みです。
分散性という性質を持つビットコインをはじめとした多くの仮想通貨とは対照的に、開発・運営のすべてがステラ財団に一極集中しており「中央集権的」であることが特徴のひとつです。
非営利団体では、利益を出すための活動が禁止されているので、透明性の高い通貨としても有名です。
高速で低コストな国際送金を実現させる「ブリッジ通貨」
先ほども述べた通り、ステラルーメンは個人間の送金取引を円滑におこなえるようになることを目的につくられ、その目的を果たすための性能を有しています。
ステラルーメンは「ブリッジ通貨」と呼ばれ、「送金速度が速く、送金コストも安い」という特徴を持ちます。
ブリッジ通貨とは、ブリッジ(橋)の名の通り、2つの通貨の橋渡しができる通貨のことです。
例えばドルを円に換金して送金する場合、
- ドルを一旦、ステラルーメンに換金
- ステラルーメンを円に換金して送金
という形をとることになります。
一見手間が増えたように感じるかもしれませんが、ステラルーメンを介した方が既存の送金方法よりも、はるかに速く・安価に送金することができます。
2019年にバーン(焼却)を実施した
ステラルーメンは、2019年11月にステラ財団の手によって、大量のバーン(焼却)を受けています。
バーン(焼却)とは仮想通貨の数量を意図的に減らすことを指し、数を減らすことによって希少価値が上がり、価格を高騰させることができます。
ステラルーメンはバーンにより半数以上その数を減らし、残りを500億XLMとしました。
なお今のところ、これ以上のバーンの予定はありません。
ステラルーメンのこれまでの価格変動
ステラルーメンの、これまでの主な価格変動・変動要因は次のとおりです。
これまでの価格変動・変動要因
- 2014.8 ブラジルで初上場
- 2018.9 IBM社がブロックチェーン「ステラ」を国際送金に採用することを発表
- 2019.5 ステラ財団CEOにダネル・ディクソン氏が就任
- 2019.11 ステラ財団がバーンを実施
ブラジルで初上場(2014年8月)
ステラルーメンの初上場は、南米ブラジルに初めてつくられた仮想通貨取引所からでした。
初上場時の価格は、1XLMあたり約0.003ドルです。
なお、その後2018年までの4年間は、めぼしい値動きがほぼありませんでした。
IBM社がブロックチェーン「ステラ」を国際送金に採用(2018年9月)
2018年9月、アメリカの大手コンピュータ関連企業であるIBM社が、ブロックチェーン「ステラ」を国際送金システムに採用することを発表しました。
それをきっかけに一気に注目が集まり、一時0.87ドル台(上場時の約290倍)まで急騰。
ただ、こういった異常な急騰は反転急落も早いので、急騰後しばらくは下降トレンドを形成することとなりました。
ステラ財団新CEOにダネル・ディクソン氏が就任(2019年5月)
2019年5月、ステラ財団の新CEOにダネル・ディクソン氏が就任しました。
ディクソン氏はウェブブラウザFirefoxを提供するMozillaの元COOであり、その豊富な知見に対する期待感から、一時レートが高騰しました。
ステラ財団がバーンを実施(2019年11月)
ステラルーメンは、2019年11月にバーン(焼却)を実施し、総量をもとの半数以下にまで減らしました。
それによって価格が急騰し、一時約25%増になりました。
なおバーン後に残ったステラルーメンの総量は500億XLMで、すでに200億XLMは市場に流通、残りの300億XLMをステラ財団が保有することとなりました。
ステラ財団保有分300億XLMについては、バーン後から数年かけて市場に放出されていく計画となっています。
ステラルーメンの現在の価格
ここでは、ステラルーメンの価格動向を解説していきたいと思います。
まずはその様子をチャートで確認していきましょう。
現在の価格
ステラルーメン(XLM/USD)の2022年8月現在の価格は、上の画像のとおりです。
2020年11月下旬から、波を形成しながらも2021年5月頃まで高騰を続けていました。
高騰前は1ステラルーメンあたり約8円でしたが、一時期約80円程度まで到達しました。
その後、価格は下落を経験し2022年9月6日現在は¥14.72程度で取引されています。
これまでの価格高騰要因
2020年11月からの高騰は、ステラルーメンに限ったことではなく、ビットコインを筆頭に主要な仮想通貨全体でおこっています。
高騰の主な要因は次の3つだと言われています。
仮想通貨高騰の主な要因
- IMF(国際通貨基金)がデジタル通貨の普及を容認
- 同目的の通貨による連動
- デジタル通貨容認派のバイデン氏が大統領選に勝利
IMFがデジタル通貨の普及を容認
IMF(国際通貨基金)は国際連合に属する専門機関で、国際金融や為替相場の安定化を目的とした組織です。
世界中のほとんどの国が加盟する、金融界のトップ機関です。
そのIMFが2020年10月19日に、デジタル通貨に関する報告書を公表しました。
その中で、これからデジタル化が加速し国際金融市場の流動性が高まり、将来的にはドル基軸体制が崩れる可能性があると指摘。
また、官民によるいくつかの「デジタル通貨圏」の出現も示唆しました。
これらの報告より「金融界のトップ機関であるIMFが、デジタル通貨の普及を容認した」と市場にとらえられたために、ビットコインをはじめとした仮想通貨の高騰を招いたと言われています。
デジタル通貨容認派のバイデン氏が大統領選に勝利
2020年11月アメリカ大統領選でバイデン氏が勝利し、翌2021年に正式に大統領に就任しました。
バイデン大統領は、デジタル通貨容認派です。
そのため「現在のドル基軸社会も、近い将来デジタル化へと進んでいく」と市場にとらえられて、仮想通貨市場全体の高騰の要因の一つになったと考えられます。
決済目的通貨の連動
2021年11月には、リップル社主催の Ripple Swell Global という大規模イベントが開催されました。
この時には、ステラルーメンの価格も49.26円までの高値を更新して大きな話題を生んだのです。
リップルは、ステラルーメンと同様に決済や送金に特化した特徴を持ちます。
同じ目的で使用されることから連動して動く習性があり、ステラルーメン価格も引っ張られていったのです。
しかし、イベント消化と共に利益確定による決済勢の力が増し、その後は現在に至るまで30円台を行き来しています。
仮想通貨では、送金や決済といった目的で作られた通貨が多くあるので、今後の価格動向を見るには同目的通貨のイベントやマーケットニュースに注目しておきましょう。
まだ口座をお持ちでないという方は、ぜひコインチェックの公式サイトをチェックしてみてください。
【2022年】ステラルーメンの今後の予想・見通し
ステラルーメンの今後の予想・見通しですが、長期的に見ると価格は上昇すると考えられています。
- いつまで、どれくらいのペースで高騰し続けるか
- 1ステラルーメンあたり何ドルまで高騰するか
未来予知はできないので、さすがにこういったことをシビアに予測することはできません。
しかし、よほど致命的なトラブルでも発生しない限り、長期的に考えると「価格が上昇する」という点に関して、期待してはでしょう。
その理由を「ステラルーメン単体の今後の見通し」「仮想通貨全体の今後の見通し」、この2つの視点から見ていきましょう。
ステラルーメンの今後の見通し
ステラルーメンの今後を占うにあたり、重要なポイントは次のとおりです。
ステラルーメン今後の予定
- 東南アジア圏・イスラム圏での需要拡大
- 大手国際企業からの需要拡大
- アフリカの「暗号都市」計画への技術利用
東南アジア圏・イスラム圏での需要拡大
ブロックチェーン「ステラ」およびステラルーメンは、先ほども述べた通り、金融サービスを満足に受けられない新興国の人々への金融包摂を成すことを目的につくられました。
そしてその目的達成に向けて、様々な計画が進められています。
2020年1月にはタイのスタートアップ企業が、東南アジアにおけるステラを使った決済システムを立ち上げる計画を発表。
また、アラブ・サウジアラビア・バーレーンなどのイスラム圏諸国の企業と協力して、巨大市場を形成する計画も進められています。
大手国際企業からの需要拡大
ブロックチェーン「ステラ」は、アメリカのコンピュータ関連企業IBM社をはじめとした複数の企業から国際送金手段として採用されています。
そして、その数は今後も拡大していくと思われます。
アフリカの「暗号都市」計画への技術利用
アフリカのセネガルで、仮想通貨を用いてすべての金融取引がおこなわれる暗号都市「エイコンシティ」をつくる計画が進められています。
そこで利用される予定なのが、ブロックチェーン「ステラ」です。
2020年10月のIMFの報告書にあった通り、まさにステラを使った「デジタル通貨圏」が形成されようとしているのです。
これらの活動や計画は、いずれも発展途上です。
成功して着実に需要が拡大していけば、当然のことながら価値の向上・価格の上昇につながっていきます。
仮想通貨全体の今後の見通し
2020年10月、IMFが通貨デジタル化の加速と、将来的なドル基軸体制崩壊の可能性を指摘しました。
ですが、現状を見渡してみてください。
メモ
- 日本のATMでビットコインが使えますか?
- あなたは、買い物の時にビットコインで支払いをしていますか?
- 振り込みや送金の際に、手数料が格安なステラルーメンを使っていますか?
まだまだ「既存通貨を脅かすほど普及している」と言うにはほど遠いことは、誰の目にも明らかですよね。
しかし、仮想通貨は安全面・コスト面・機能面で高いポテンシャルを有し、普及にどれだけの期間を要するかはわかりませんが、今後さらに世界各国で発展していくと見られています。
需要が拡大していけば、その過程でその価値・価格は上昇していくこととなります。
仮想通貨全体の動向については、ビットコインの見通しの記事も合わせてご参考ください。
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短期的な下落の可能性もあるので注意
過去には、2020年10月のIMFの発表に端を発して比較的短期間に急騰しました。
しかし数年単位の長期的な視点で見ると、まだまだ価格が上昇する可能性を秘めていると言われています。
なお、今後上昇する見込みが高いと言っても、その際は短期的に急騰しているので一旦の下落・急落を見せる可能性も十分にあります。
そのため、短期売買のスキルを十分に有している場合は問題ありませんが、その自信がなければ、今はレバレッジを掛けた飛び乗りでの取引はリスクが高いです。
もしステラルーメンを取引するならば、短期的な下落は意識せず、数年単位での上昇を見越した長期的視点での入手が良いでしょう。
ステラルーメン取引に最適な取引所
ここでは、ステラルーメンの入手ができる取引所を2つほど紹介していきます。
比較して、自分にあう取引所を見つけてください。
コインチェック
名称 | CoinCheck(コインチェック) |
公式サイト | CoinCheck(コインチェック)公式サイト |
取扱通貨数 | 19通貨 |
最低取引額 | 500円 |
提供サービス | 仮想通貨販売所 仮想通貨取引所 CoinCheckつみたて 貸仮想通貨サービス |
関連記事 | コインチェックの評判・口コミ |
今からステラルーメンを購入するなら、国内仮想通貨取引所のコインチェックからの入手が最適です。
その理由は、コインチェックには仮想通貨で積立投資ができるサービス「Coincheckつみたて」があるからです。
数年単位での上昇を見越した長期視点での入手が良いとお話しましたが、積立投資は最適な方法のひとつです。
また、コインチェックは取引画面が非常に使いやすく、初心者の方でもすぐに使いこなすことができます。
ステラルーメンを入手するなら、是非コインチェックをチェックしてみましょう。
コインチェックの評判・口コミはこちらの記事で解説しています。
ビットフライヤー
名称 | bitFlyer(ビットフライヤー) |
公式サイト | bitFlyer(ビットフライヤー)の公式ページ |
取扱仮想通貨(暗号資産)数 | 17種類 |
最低注文数量 | 0.001BTC |
関連記事 | bitFlyer(ビットフライヤー)の評判・口コミ |
ビットフライヤーは株式会社 bitFlyer Holdingsが運営している仮想通貨取引所でビットコイン取引量国内No.1という実績を持っています。※Bitcoin 日本語情報サイト調べ。国内暗号資産交換業者における 2021年1月-12月の月間出来高(差金決済/先物取引を含む)
また、仮想通貨取引所対象セキュリティ調査で世界No.1を誇っているので安心して利用することができます。※Sqreen社調べ。2018年1月発表、世界140の仮想通貨取引所を対象に調査。
仮想通貨積立サービスである「bitFlyerかんたん積立」の提供もあるため、最初に設定した金額を毎月自動で積み立てることができます。
ビットフライヤーの評判・口コミはこちらの記事で解説しています。
Huobi Japan
名称 | Huobi Japan |
公式サイト | Huobi Japanの公式へ |
取扱仮想通貨(暗号資産)数 | 15種類 |
最低注文数量 | 0.00001BTC |
フォビトークンは単に売買による差益を狙えるだけでなく、保有量に応じて取引所(板取引)での取引手数料が安くなるというメリットを有しています。
なお、フォビトークンによる取引手数料割引ランクはLV.1~LV.8まであり、最大で92%まで手数料が割引されます。
Huobi Japanを手掛けるHuobiグループは、2019年に第三者機関(ICO Rating)からセキュリティ世界最高水準のお墨付きを受けており、その技術を用いているHuobi Japanも高いセキュリティ性能を誇ります。
- コールドウォレット(オフラインのウォレット)で、ユーザーの仮想通貨を管理
- マルチシグを採用して、秘密鍵を複数カ所に分散管理
- 不正アクセス防止のために、二段階認証を採用
これらのセキュリティ技術が用いられてます。
ステラルーメンに関するQ&A
最後に、ステラルーメンでよく聞かれるQ&Aを2つほどご紹介します。
ステラルーメンの送金手数料って具体的にどれくらいなの?
コインチェックのステラの送金手数料は、0.00001XLMです。
2022年9月時点の価格で円換算すると、約0.0001円です。
現在、日本の銀行から国際送金をしようとすると最低でも数千円の手数料を取られるので、比較するとどれだけ破格の安さなのかわかりますよね。
わざわざ銀行に行く必要もない、コストもかからない、送金にかかる時間はわずか数秒。
既存の金融機関のあり方を根底から覆してしまいそうな末恐ろしい技術ですが、そう遠くない未来、デジタル通貨での送金が当たり前になる時代が本当にやって来るかもしれません。
ステラルーメンとリップルの違いは?
主要な仮想通貨のひとつである「リップル」もステラルーメンと同じく、低コストで素早く国際送金できる「ブリッジ通貨」です。
これらの主な違いは、ステラルーメンが、新興国などでの個人向け決済手段となることを主目的にしているのに対し、リップルは主に大手金融機関や法人向けであることです。
リップルについては、リップルの今後の見通しの記事をご参考ください。
仮想通貨ステラルーメン(XLM)のまとめ
今回は仮想通貨のひとつであるステラルーメンについて解説しました。
記事のまとめ
- ステラルーメンは新興国での金融包摂達成を目的につくられた仮想通貨
- 2020年末と2022年9月現在の価格を比べると約2倍程度も上昇した
- 数年単位で見ると、価格の上昇が見込まれている
- ステラルーメンを入手するなら、コインチェックでの積立投資が最適
ステラルーメンは新興国での金融包摂のためにつくられましたが、その目的達成のために世界各国で着々とプロジェクトが進行している、非常にその将来性に期待が持てる仮想通貨です。
ぜひ、コインチェックの公式サイトをチェックして、ステラルーメンを購入を検討してみてください。
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