Makerは、DAIというステーブルコインを発行するプラットフォーム・プロジェクトのことです。
ステーブルコインのプロジェクトとしては珍しくガバナンスの分散性が非常に高く、USDTやUSDCといった著名なステーブルコインとは一線を画する仮想通貨です。
その一方で、担保資産に仮想通貨が利用されており、プラットフォーム全体で不安定な側面も見られます。
この記事では、そんなMakerの概要から特徴、今後の見通し・将来性などについて解説しています。
この記事を読むと
MakerのガバナンストークンであるMKRは、bitbankとGMOコインで取引することができます。
bitbankは、国内ではじめてMKRを取扱った国内仮想通貨取引所です。
また、GMOコインでは2/16より新たにMKR・DAIの取り扱いを開始しました。
国内初「Maker(MKR/メイカー)」取扱い開始
bitbankは、2022年1月25日からMaker(MKR/メイカー)の取扱いを発表しました。
MKRの取り扱いは、国内仮想通貨取引所としてはじめての試みとなっており、これまで海外仮想通貨取引所でしか扱っていなかったため、MKRの購入にハードルを感じていた方には大きなニュースでしょう。
「暗号資産を貸して増やす」というbitbankのサービスでも取扱いがスタートしており、暗号資産を貸して増やすでは、仮想通貨をbitbankに預けることで最大3%のリターンを得ることができます。
「MKRを購入して、長期保有を予定している」といった方は、bitbankからMakerを入手し「暗号資産を貸して増やす」を活用して、MKRをお得に増やしていきましょう。
仮想通貨Maker(MKR)とは?
名称 | Maker(メイカー)/MKR |
ローンチ日 | 2014年 |
価格(2022年9月22日時点) | ¥85,703 |
時価総額(2022年9月22日時点) | ¥77,231,878,009 |
時価総額ランキング(2022年9月22日時点) | 78位 |
公式サイト | MakerDAO |
購入できる取引所 | bitbank GMOコイン |
Makerは、ステーブルコインである「DAI」の発行や管理を行っているプラットフォーム・プロジェクトの総称、Makerの通貨(MKR)自体を指す言葉です。
(※この記事では便宜上、Makerのプロジェクトやプラットフォームを「Maker」と表記し、通貨としてのMakerは「MKR」で表記しております。)
Makerでは、利用者が仮想通貨(ETHなど)を担保にして、DAIを発行することができます。
DAIは、1DAI = 1ドルになるように調整されたステーブルコインとなっており、一般的な仮想通貨とは異なり、価格が乱高下しないようになっています。
つまり、MakerはDAIを発行するための土台となっている存在で、MKRはそんなMakerのガバナンストークンとなっています。
MKR保有者は、Makerのさまざまな意思決定に影響力を持つことができ、具体的にはMakerに大きな影響を与える決定をする際の投票などに参加可能です。
MKRを保有するということは、MakerやDAIの未来に投資するということです。
MakerやDAIに購入したいという方は、bitbankまたはGMOコインで入手できます。
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Maker(MKR)の特徴
これから、Makerの特徴について4つほどご紹介していきます。
Makerが他の仮想通貨プロジェクト異なるポイント、強みなどをチェックしていきましょう。
DAIの発行を行える
Makerのもっとも大きな特徴は、DAIの発行が行えるという点です。
前述の通り、Makerでは利用者が暗号資産を預けることでDAIを発行することが可能で、気軽にステーブルコインを保有することができます。
また、担保として利用できる仮想通貨(預けられる通貨)は多岐に渡っており、以下のようなものが挙げられます。
担保として利用できる仮想通貨
- ETH
- WBTC
- LINK
- UNI
- MATIC
- YFI
DAIの価値の根源は、担保となっている(価値の裏付けとなっている)仮想通貨にあるため、担保として利用できる仮想通貨は比較的価値が安定しているものが多いです。
分散型のガバナンス
Makerは、他のステーブルコインプロジェクトと比較しても分散性が高く、その背景として分散型のガバナンスを採用している点が挙げられます。
Makerが発行する以外にもステーブルコインは流通しており、代表的なものとしてUSDTが挙げられます。
USDTは非常に流通量が多い仮想通貨として知られており、2022年9月22日時点で時価総額ランキング3位に位置しているステーブルコインです。
しかし、USDTは中央集権的なガバナンスで知られており、Tether LimitedがUSDTに対して強力な権限を持っています。
一方で、DAIの管理主体はMakerとなっており財団は存在するものの、あくまでMakerに関するさまざまな権限はMKR保有者が持っています。
高いシェア率をもっている
Makerが発行するDAIは、分散型のステーブルコインとしては高いシェア率をもっています。
ステーブルコイン時価総額ランキング(2022年9月22日時点)
- 1位 USDT
- 2位 USDC
- 3位 BUSD
- 4位 DAI
ステーブルコインは特性上、発行された量によって流通量が変化する側面がありますから、時価総額が高い = 一定の流通量をもっていると考えて良いでしょう。
MakerのDAIは、ステーブルコインランキング4位となっており、分散性の高いステーブルコインとしては最も高い時価総額です。
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多数のサービスで利用できる
MakerのDAIは、2014年にローンチされたということもあって、多数の仮想通貨関連のサービス・プロジェクトで導入が進んでいます。
DAIを導入するサービスの一例は、以下のとおりです。
DAIを導入するサービス
- 1inch
(DeFi) - Curve
(DeFi) - Uniswap
(DeFI) - Blocklords
(ゲーム) - F1 Delta Time
(ゲーム)
これ以外にも、DAIを導入・利用しているサービスは複数存在しています。
分散型のステーブルコインとして高いシェア率をもっているMakerのDAIのポジションを考慮すると、今後もDAIを利用するサービスは増えていくでしょう。
多数のサービスで導入されており、これからもまだまだ可能性のあるMakerの購入は、bitbankがおすすめです。
Makerの持つ可能性から長期保有を検討している方は、bitbankの「暗号資産を貸して増やす」を活用すると、リターンを得ながらMakerを保有することができます。
Maker(MKR)の現在の価格動向
2022年9月22日時点のMKRの価格は約¥85,471となっています。
過去3年間を考慮すると高い価格水準となっているものの、ピークの6,000ドルと比較すると価格を下げていると言えるでしょう。
ただし、この傾向はMKRに限ったものではなく、2022年に入って以降、ETH・BTCなども同様に価格を下げていますから、仮想通貨全体のトレンドである可能性が高いです。
MKRの購入を検討している方は、価格を下げている現在が買い時と言えるかもしれません。
MKRは、国内仮想通貨取引所ではbitbankとGMOコインで取引することができます。
Maker(MKR)のこれまでの価格推移
これから、MKRの価格推移を2018年から3つの期間に分けてご紹介していきます。
MKRのこれまでの価格をチェックしていきましょう。
2018年~2019年
MKRは、2018年の初頭に1,600ドルになることもあったものの、基本的に700ドル代~400ドル代の価格帯を行き来しています。
同様の価格推移は2019年にも見られ、2018年~2019年は目立った価格変動が見られなかったと言えるでしょう。
2020年
2020年は初頭に200ドル代にまで落ち込む場面も見られ、その後も2019年に見られたほど価格帯が回復することはありませんでした。(一時的な上昇などは見られたものの)
基本的には、200ドル代から500ドル代を行き来しており、2019年と比較すると低水準の価格となりました。
しかし、DAIの時価総額に注目すると、2020年は順調に時価総額が増加(価格は一定のため発行枚数が増えている)しています。
というのも、2020年初頭に1億ドル程度だったDAIの時価総額は、2020年12月に10億ドルの規模まで膨れ上がっています。
MKRの価格には反映されていないものの、DAIの利用が広まりつつあったと言えるでしょう。
2021年
MKRの価格は2021年に大きく上昇します。
2021年1月に1,500ドルにまで価格が上昇し、2月には2,000ドル超え、5月には一時的に6,000ドルを超えました。
高騰を見せていた背景にはさまざまな要因が考えられますが、主な要因として高騰以前にシェアを広げていたこと、2021年はDeFi・NFTの流行によって仮想通貨市場全体で価格が上昇気味だったことが挙げられるでしょう。
2022年になると2,000ドル台まで価格を落としますが、記事執筆時点では過去の水準と比較すると、高めの価格帯にになっていると言えます。
2021年に大きな価格上昇を見せたMKRは、bitbankで購入しましょう。
これまで海外仮想通貨取引所でしか購入できなかったMakerが、bitbankやGMOコインであれば安心の国内仮想通貨取引所で取引できます。
Maker(MKR)の今後の見通しや予想
Makerの今後の見通しや予想といった観点で、Makerのこれからについてご紹介していきます。
あくまで、現時点で把握できる情報の範囲内における予想になるため、参考に程度ご覧ください。
DAIの流通量が増える
今後の見通しや予想として、まず考えられるものとしてDAIの流通量が上がるというものが考えられます。
Makerは、400以上のアプリ・サービスがDAIを採用しているとしており、今後もその枠が広がっていく可能性が高いです。
DAIが利用できる場所が広がればDAIの流通量も増え、そのガバナンスに関与できるMakerの価格上昇に繋がる可能性があります。
担保となる資産の選択肢が増える
Makerは前述の通り、複数の仮想通貨をDAI発行に伴う担保として預け入れることが可能です。
その中には、UNI・COMP・AAVEといったDeFi発のトークンも含まれており、積極的に新興の仮想通貨を担保に設定している姿勢が見て取れます。
この点を考慮すると、今後もDAIの担保として利用できる仮想通貨が増えていく可能性が高いと言えるでしょう。
利便性が向上し、各仮想通貨の流動性(各仮想通貨保有者の資金)がMakerに持ち込まれることで、DAIの流通量にポジティブな影響が見られる可能性もあります。
米大手銀行との共同融資
MakerDAOと米大手老舗銀行のハンティンドン・バレー・バンクは、共同融資事業を開始するために融資枠を設ける提案を可決しました。
ハンティンドン・バレー・バンクは創業150年で資産規模5億ドルの地域銀行です。
MakerDAOとの連携により、共同ローン事業を拡大していく狙いがあります。
・HVBankにて融資毎へ子契約書がMBPTrustに送られる
・上記を担保にしてDAIが融資される仕組み
Makerは事業拡大のため、大手銀行との提携を示唆していました。
今回の締結はユースケースの1つになると期待されており、米国債や社債に投資するプランが行われるとされています。
ただし、規制の強い老舗銀行との提携は第三者との取引においてMakerの存続危機にも陥る可能性があるとの声も多いです。
分散化がより強化される
前述の通り、Makerは分散型のガバナンスを取り入れています。
今後も、その傾向は加速する可能性が高いでしょう。
というのも、Maker運用初期における舵取りを行っていたMaker Foundation(Makerの財団)が、権限を手放しつつあるからです。
Maker Foundationは今後財団が開発に干渉する必要はないと判断して、2021年5月に開発資金をMakerDAOプロトコルへ返還しました。
また、これに加えて近い将来において(まだ具体的な時期は分かっていないものの)財団を解散させ、完璧な分散化を確保する旨も、MakerDAOのブログにて発表されています。
開発当初想定されていた体制に近づきつつあるMakerに可能性を感じる方は、bitbankでMKRを購入をするのが最適です。
bitbankであれば、Makerの今後の可能性にかけて長期保有する場合であっても「暗号資産を貸して増やす」というサービスを利用して、MKRを預けると年間最大3%のリターンを得ることができます。
Maker(MKR)の将来性は?
次に気になるのは、Makerの将来性ではないでしょうか。
Makerに将来性があるのか否かを、現時点の情報を参考に解説していきます。
本当にDAIは安定した価値を維持できるのか
Makerの将来性は「DAIが安定した価値を維持できるのか」にかかっていると言えるでしょう。
前述の通り、時価総額のトップ2はUSDTとUSDCです。
両者は共通して、米ドル・もしくはそれと同等に信頼性の高い資産を、価値の裏付けとして据えています。
一方で、MakerのDAIは仮想通貨を価値の裏付けとして利用しており、USDT・USDCと比較すると不安定な資産を担保にしている点が否めません。
過去に、一時的に仮想通貨が大きく下落した際(2020年3月)、DAIは一時的に約1.12ドル(高くなりすぎている)で取引されたり、Makerの担保が清算される事象などが発生しました。
Makerと清算とは?
DAIの発行に伴って、担保として利用された仮想通貨の価値が一定割合にまで下落した場合、Makerでは強制的に担保が清算されます。
これはDAIの価値に確実性を持たせるために重要な機能ですが、MakerでDAIを発行予定の方は注意が必要です。
2020年3月では、仮想通貨価格下落により、清算に達したケースが1,200程度見られたようです。
このように、ボラティリティが激しい仮想通貨を担保として据えている点から、ステーブルコインにとってもっとも重要な「安定した価値を維持できるか」という点に疑問点は残ります。(さまざまな対策は打たれているものの)
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インフレとMakerの可能性
インフレに苦しむ法定通貨の信頼性が著しく低い国の国民を中心に、価値の保存方法としてMakerのDAIを利用するケースが見られます。
実際に、法定通貨の信頼性が低いアルゼンチンでは、新型コロナウイルスで経済的に大きな打撃を受けた際に、DAIの取引量が大幅に増えたという現象も確認されています。
新型コロナウイルスのパンデミックにより経済状況が悪化したアルゼンチンでは、隔離期間開始以前には500万ドル(約5億5,000万円)だったDaiのトレード量が、20年5月には、4倍の2,000万ドル(約22億円)にまで上昇しました。
もちろん、このような用途として使える仮想通貨はDAIのみではないものの、相性が良い仮想通貨の1つであるのは確かでしょう。
DAIに今後このような用途が広がってくると、MKRの価格にもポジティブな影響があるでしょう。
そんなMKRが気になる方は、国内仮想通貨取引所ではbitbankとGMOコインが取り扱っています。
Maker(MKR)を買える仮想通貨取引所
次に、MKRを購入できる仮想通貨取引所を紹介します。
bitbank
名称 | bitbank |
提供サービス | 取引所 販売所 暗号資産を貸して増やす |
取引所手数料 | メイカー:-0.02% テイカー:0.12% |
銘柄数 | 18通貨 |
公式サイト | bitbankの公式サイト |
bitbankは、仮想通貨取引量No.1の国内仮想通貨取引所です。
bitbankにはさまざまな特徴がありますが、主なものに以下のようなポイントが挙げられます。
bitbankの特徴
- メイカーになると報酬がもらえる
(メイカーは、オーダーブックに並ぶ注文のこと) - 「暗号資産を貸して増やす」でレンディングを利用できる
- アプリストアランキング国内No.1で、スマホアプリが使いやすい
また、13通貨を提供しており、国内仮想通貨取引所としては豊富な銘柄を取引可能です。
例えば、MKR以外にもLINK・XYM・OMGなど、これからも大きな価格上昇を期待できる新興の仮想通貨が多数取引できます。
bitbankであれば、MKR以外にも魅力的な仮想通貨が見つかるでしょう。
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GMOコイン
名称 | GMOコイン |
取扱銘柄数 | 22銘柄 |
取引所手数料 | Maker:-0.01% Taker:0.05% |
最低入金額 | 1,000円 |
最低出金額 | 10,000円 (全額出金の場合、出金額の制限はなし) |
提供サービス | 取引所 販売所 レバレッジ取引所 暗号資産FX 貸仮想通貨 つみたて暗号資産 ステーキング |
公式サイト | GMOコインの公式サイト |
GMOコインはGMOグループが運営している仮想通貨取引所です。
そんなGMOコインではMKR・DAIの取り扱いを開始し、取扱銘柄数が単独で国内最多の19銘柄となりました。※2022年2月16日時点の国内暗号資産交換業者における取扱銘柄数 GMOコイン調べ
入出金・送金の際に発生する手数料が全て無料なためコストを抑えて仮想通貨取引ができますので、ぜひ公式サイトをチェックしてみてください。
仮想通貨Maker(MKR)のまとめ
この記事では、Makerについて解説しました。
記事のまとめ
- MakerはDAIを発行・管理するプラットフォームの総称
- ステーブルコインプロジェクトとしては珍しく分散性が高い
- DAIが順調に時価総額を伸ばしている
- 主要ステーブルコインに比べて担保資産が不安定
- MKRの購入は取扱い国内初のbitbankがおすすめ
仮想通貨は、ビットコインからはじまった文化・理念の観点から、分散性を重視したプロジェクトが少なくありません。
Makerは、仮想通貨で注目されることの多い分散性を重視したステーブルコインであり、不安定な側面は見られるものの、ステーブルコインの1つの形として大きな可能性を持っていると言えるでしょう。
MKRの購入は、bitbankまたはGMOコイン経由の入手が最適です。
MKRの購入後は、bitbankのサービスである「暗号資産を貸して増やす」で、年間最大3%のリターンを受けることも可能です。
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